第3章 特殊な念能力
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気に食わない...そんな面持ちで部屋に戻ろうと廊下を歩いていた時、あの女とすれ違う。
「おやすみ、フェイタン」
「.....」
数時間前とは違い、ふわりと挨拶をしてくる女を無視し、部屋に戻った。
次の日、旅団のメンバーはとある有名な美術館襲撃のため、朝からアジトはルイ一人になってしまった。
遊び相手もいない為、一人でボーッと過ごす、ふとした時にある記憶が脳内を過る。
それは、つい最近の事だったが、人生で一番脳内に残るであろう記憶だった。
そう、彼女が今此処にいる理由でもある出来事。