第2章 クロロの威圧
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クロロの挑発的な発言にも彼女は言い返せなかった。その微笑みでさえも彼女にとっては恐怖だった。
「....分からないな。なぜそんなにも俺を怖がる?」
核心を突いたクロロの質問。これだ、相手の心を見透かすような視線と言動、さすがあの幻影旅団の団長とも言える多大な威圧感。
彼女はその恐怖に比例するかのように別の感情も芽生えていた。
そう、彼女は心底クロロに惚れている。
そしてクロロもその事実には気がついていた。
彼はクスリと笑い彼女をベッドに座るように促すと、彼は隣も座った。
美しい髪を数回撫で、ゆっくりと彼女を押し倒す。
「抱いてほしいか?」
耳元に囁くと、一瞬体をピクリと跳ねさせて静かに頷いた。
「念は...使うなよ」
それだけ言うとクロロは唇を重ねた。