第3章 Lonely warrior
[鼓舞激励]2
「気にしてないんですか?私がさっき言った事」
「ハッ何で俺がそんな事気にしなきゃいけねぇんだよ。俺自分で言うのもなんだけど精神はナヨくないからな。
それとアレだろ?お前なりにも気遣ってくれてたんだろ?」
「…そぉですけど…」
じゃあそれだけで十分、と言うと再び修兵は奈々美を抱き寄せた
彼の右手は奈々美の髪を指で絡めながら撫でている
「なんか楠木って俺の妹みてぇ」
「えっ?檜佐木副隊長って妹さん、いらしてたんですか?」
「いや知らねぇ。でも多分いない。だけど、お前の事妹だと思っちまうんだよなぁ。
よしっ今度から俺の事『お兄ちゃん』って呼んでいいぞ。ホレ、呼んでみろ」
言って奈々美を離し、顔色を伺ってみた
「おっおにいちゃん…?」
少し顔が紅潮して上目遣いで見てくる奈々美に修兵の心臓はこれ以上にない高鳴りをみせた
「やっやっぱ駄目だ?そういう風には呼ぶな。色々危ねぇから////」
「それは困りますねぇ。それじゃあ何とお呼びしたら…」
(私どんだけ危険な顔してんだろ…。まさかデスフェイス?)
「別にお兄ちゃんじゃなければなんでもいいから。それから俺は仕事戻るから。好きな時に出ていっていいからな」
そう吐き捨て、去ろうとする修兵を奈々美は呼び止めた
「あのっ、じゃあ修兵さんでいいですか?親しみも込めて…」
「おう!上等だ。じゃあ俺も奈々美って呼ぶからな」
奈々美の気持ちが晴れ晴れした瞬間だった
鼓舞激励(コブゲキレイ):励まして元気づけること