第2章 Opening
[千里眼]1
始業から何十分かした後、ようやく執務室に新しい人影が現れた
「…おはようございまぁす…オエッ。あー頭痛い」
「何言ってんだ馬鹿野郎。遅よーございますだろ。ったくまんまと二日酔いしやがって」
冬獅郎と奈々美が業務をこなしていた時、青い顔した乱菊が入って来た
(うわぁ。昨日恋次が言った通りだ。乱菊さん辛そー)
「大丈夫ですか乱菊さん?今お茶淹れて来ますね。熱いのと冷たいのどちらがいいですか?」
「あー、ありがとう奈々美。冷たいので宜しく」
「おいおいあんま甘やかすなよ 楠木。身が持たねぇぞ?」
「フフッお気遣い無く。今回だけですから」
そう言って奈々美は本日何度目かの給仕室に行くのであった
*****
「じゃあ私十三番隊に書類届けに行って来ますね」
日が高く昇った頃、まとめ終わった書類を届ける為奈々美は席を立ち上がった
「待て、俺も行く」
「あっ、じゃあ私に言って頂ければやりますけど…」
「いや、浮竹に直接言いたい事があってな。行くぞ」
冬獅郎も席を立つと、二人は出口の方へ歩いて行った
「…ごゆっくりー♡おチビさんたち」
~~十三番隊舎~~
十三番隊の隊員に書類を届けた奈々美は一足先に十三番隊の門まで来ていた
(日番谷隊長遅いなぁ)
そこに着いてからすぐ冬獅郎は奈々美と別れ、この後の集合場所だけ伝えると足早に浮竹のいる雨乾堂に行ってしまった