第2章 Opening
[雪月花]1
*奈々美side*
午前六時丁度 十番隊寮一○三号室 楠木奈々美
「…あれは流石にマズイ…」
おはようございます 十番隊三席の楠木奈々美です
昨日の呑み会で帰りが遅くなり、また寝不足の為只今少々寝坊気味です
それはどうでも良くないけど、どうでも良くて…
今私が気に病んでいるのは昨日の呑み会の後の出来事なのです
『お前もたまには行ってやれよ。…雛森の所』
『隊長がご心配なさらずとも、明日行って参ります』
いくら何でもあんな事言わなくても良かった筈なのに
しかも自分の隊長に向かって
なんか桃ちゃんにも八つ当たりした形になっちゃったし…
「…サイテーだな私は。今日隊長に謝ろう」
そう言い、私は布団から出ると死覇装に着替えた
一通り準備が終わり玄関先に出ると、ふと乱菊さんの部屋に目が行った
(…そういえば乱菊さん昨日はあんなに呑んでたのに、今日大丈夫なのかな…?)
少し心配になった私は乱菊さんの部屋に立ち寄り戸を叩いてみる
「乱菊さーん!朝ですよ。大丈夫ですか?」
シーン…
返事が全く返ってこない 寝てるなこりゃ
中に入って起こそうかとも思ったけど、迷惑だろうし始業近くになれば来るだろうと思った私は、乱菊さんの部屋を切り返し十番隊舎まで足を運んだ