第2章 Opening
[暗々裏]2
ガラッ
「失礼しまぁす…。って日番谷隊長?!」
こんな夜中に誰も隊長がいるとは思うまい
四番隊の女隊員は目を見開いた
「あぁ。お前は夜勤当番か何かか?どうした」
「あっ、栄養剤の点滴を変えに来たのです。なかなか目を覚まされないので、少し心配になってしまいますよね」
女隊員の言葉を聞いた刹那、冬獅郎は驚いたように彼女に尋ねた
「じゃあ雛森はもう目が覚めてもおかしくない状態なのか?!」
「えっ?まぁそうですね…。外傷は既に治っておりますから。こちらとしては卯ノ花隊長に言われ、いつでも雛森副隊長が目覚めてもいいように準備はしてあるのですが…」
彼女は言葉を濁らせた
その理由はベットに横たわる少女を見れば分かるだろう
「そうか。じゃあまた来るが一応雛森が起きたら教えてくれ」
「ハイッ!日番谷隊長に教えればよろしいですか?」
「…いや、俺の他にも十番隊の三席にも教えてやってくれ」
「三席…?あっ、最近入隊して来た小さい子ですね。承知しました」
「じゃあ俺は帰るとするか。明日はどうやらウチの副隊長は使え無さそうだからな。まだこれからも業務残ってんだろ?…頑張れよ」
点滴を変える女隊員とすれ違い、扉までたどり着いた冬獅郎は背中越しに彼女を見ると微笑んだ。
「はっはい!!頑張ります///」
そうして十番隊の寮に着いた冬獅郎は偶然奈々美と会い、先程の会話をするのであった
暗々裏(アンアンリ):ひっそりと、しらない間に