第6章 NOTICE
[落月屋梁]1
*奈々美side*
『ここに来るのはシロちゃんだけにして貰えない?』
『桃ちゃんがそうしたいのは分かった。じゃあね』
あんな別れ方をしたのに、桃ちゃんの方から会いたいと言ってくれた
嬉しいはずなんだけど少しまだ複雑
瞬歩で向かった甲斐あってか、気が付くとそもはもう四番隊隊舎だった
少し懐かしく感じる病室の続く廊下を歩いていると見えて来たのが七○三号室
一呼吸置くと、私はゆっくり扉を開けた
「えっ?!今度は奈々美ちゃん?しまった行き違いかぁ」
私が言葉を発する前に桃ちゃんにビックリされてしまった
桃ちゃんから呼ばれた筈なのに…
「えっ行き違いって…?」
「あ、ううん気にしないで?今日は奈々美ちゃんに大切な話があって乱菊さんに呼んで貰ったの。…聞いてくれる?」
少しだけ頷くと、私は椅子に腰掛けた
「私、シロちゃんに告白したの」
……え……?
もう声なんか出ない
目の前が真っ暗になって、今にも貧血を起こして倒れてしまいそうだ
でもそんな私に、桃ちゃんの次の言葉で視界に光が見えた
「でも駄目だった。フラれちゃったんだよ、私」
「どうゆう事…?だって日番谷隊長は桃ちゃんの事が…」
好きなのに…
とは言えなかった
こうゆう時に本当に私は醜い女だな、と自身を自嘲する
「他に好きな子がいるみたい。私ともゆかりのある子」
「そうなんだ…。日番谷隊長やっぱ好きな子いたんだ。あ、当たり前だよねぇ」