第2章 Opening
[寂寥]2
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「ふぁ…。おはようございまぁす」
始業五分前に来て欠伸をしている乱菊
彼女はいったい何時に寝て何時に起きているのだろう
「…おい松本。いい加減に始業五分前に来るな。新しい三席も入ってきたのに、副隊長のお前がこんなんでどうする」
「ねぇ奈々美!今晩どう呑みに行かない?アンタの入隊記念もかねて」
「えっ、はい!!行きたいです!」
冬獅郎が折角正論を述べたというのに乱菊は話を変えてそれを跳ね返した
人の話を聞けと言おうとしても、誘われている奈々美と話が盛り上がっているので冬獅郎はその言葉を飲み込む
「アンタに紹介しておきたい奴らがいるのよー。私の呑み友達なんだけどね」
「楽しみにしてます。じゃあ今日呑み会に行く為には業務も怠らず頑張りましょうね!」
「…えっ…そっそうですねぇ。アハハ…」
明らかに焦っている乱菊を見て、奈々美は頭上にハテナマークを浮かべていた
「墓穴を掘ったな松本」
「たぁいちょー!もう奈々美が怖いですー!」
「馬鹿言え。日々の行動があぁだから部下に言われんだ。きちんと仕事しろって事だろ」
「わーかりましたよ!やりますよ!ったくもぉー!!」
(いつもこんななら日番谷隊長も苦労しないのにな…)