第6章 NOTICE
[秋霜烈日]2
「今回の件でこれ以上ご自分を責めるのはお止めください。私自身ももう気にしておりませんから」
「…奈々美…」
軽く微笑む奈々美を見るも、恋次は未だに心配そうな顔色を絶やさない
「あの二人にはどんな処罰が下ったんだ?」
「…元々二人は流魂街出身でして、無期限の瀞霊廷立ち入り禁止になりました。山本総隊長直々の命っス」
冬獅郎の問い掛けに恋次が答えた
その刹那、それまで落ち着いていた奈々美が急に声を張り上げた
「無期限の立ち入り禁止って…!それじゃクビ同然じゃないですか!なにもそこまで…」
「楠木」
「…はい」
感情的になった奈々美を一瞬で静めると、冬獅郎は喋り出した
「今回の件でお前は被害者だ。この処罰に異議があろうと無かろうとこれは命令だ、覆る筈がねぇ。
それに、自分の犯してしまった問題を受け止め、罰則を受けるのが加害者の役目。逆に加害者の受ける罰則を受け止めるのが被害者の役目だ。分かったな?」
彼の正論過ぎる言葉に圧倒された奈々美だった
六番隊の二人が帰った後、十番隊では通常通りの業務が行われていた
最早、白哉と恋次が来た事すら知らない乱菊は、堂々とソファで寝ている
「あ、あのさぁ楠木…」
「はい、何でしょう?」
(何でそんなにソワソワしてんだろう…)
「やっぱり俺はお前の側にいるよ。ずっと俺が守ってやる」
「えっだからそれは…」
「うるせぇ。異論は聞かねぇ。お前がどう言おうと俺が勝手にそう決めたんだ。そうさせて貰う」
(嫌じゃいなけど勝手が過ぎるよ。日番谷隊長…)
「…分かりました。宜しくお願いします」
秋霜烈日(シュウソウレツジツ):刑罰、権力などが極めて厳しいこと