第6章 NOTICE
[寸善尺魔]1
*奈々美side*
分かった 私、日番谷隊長の事が好きなんだ
この気持ちに気付いてしまったらしまったで、何だか変な感じ
でも、日番谷隊長にとっての私は良くて幼馴染みだ
それ以上はきっとない
「前にも言ったかも知れねぇけど俺は楠木を支えたいと思ってる。今回の事があって尚更そう思った。
お前の身は俺が全力で守ってやる、何があってもだ」
真のある目つきをして私を見詰めた
今となっては意識してなくても自然と鼓動は大きくなるものだ
(…そんな事言われると期待しちゃうよ…)
でもちょっと流れに身を任せてみようと思う
「ありがとうございます。日番谷隊長にそう言われると、心強い事この上なしです!」
私が笑って言うと、彼も微笑んでくれた
「じゃあ交渉成立だな。そうゆう事で俺から片時も離れんなよ?」
その言葉に一つの疑問が私の中で生まれた
「交渉って、それに関して日番谷隊長にとって何か利点があるんですか?私何もしてませんけど…」
いくら日番谷隊長からの提案でも、交渉なら別の話だ
私ばかりが良い思いしてちゃいけない
「もし楠木が交渉の為に何かをしなくちゃいけない・って思ってんなら、ずっと俺の側にいろ。ずっと側にいて、そんで笑っててくれ。
それが俺にとっての最高の利点だ」
…キュン死にだぁ…
そんな笑顔は反則ですよ
今の日番谷隊長の顔を見た人はこの時点で絶対彼に惚れたと言っても過言ではないだろう
今の言葉、私だけのモノにしておこう