第6章 NOTICE
[緊褌一番]1
*冬獅郎side*
俺が倉庫から出たと同時に中から楠木の霊圧が上がったのが感じ取れた
鬼道で自分の傷を治してるのだ
気が付けば雨はもう上がっていて、向こうの方では虹が見えている
…あの二人にはこれからどんな罰則が下るのだろうか
そして俺は再び先程の惨状を思い出す
あそこで俺が駆けつけていなかったらどうなってたのだろうか
二人は既に刀を抜いていたが、楠木も刀を握っていた
あのまま楠木が斬ってしまえばコイツ自身も護廷隊にいられなくなるだろうな
俺は男だし隊長だから直接の攻撃はなかった
だが楠木は女だ しかも三席
アイツらにとっては格好のいい餌食だったんだろうよ
『私は、今は日番谷隊長の事を自分の上司としか思っていません』
以前にこんな事を言われた
その時に初めて分かったんだ『大好きな人に急に拒否される気持ち』に
━━━気付いた時には俺にとってメチャクチャ陰替えのない存在になっていた
━━━命を投げ出してでも守ってやりたい━━━