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[進撃]何度でも[R18]

第12章 初めて知る恐怖


慌ただしい朝はあっという間に過ぎて行った。

ハンジ分隊長に同乗させてもらい実験場に辿り着くと、既に沢山の兵士が集まっている。

中には駐屯兵団の者も居るようだ。手伝いに駆り出されたのだろう。

「じゃあ、君は此処で見た物を有りのままに描いてくれ」

『……分かりました』

分隊長に付いてやって来たのは古い木造の建物だった。

窓には暗幕が掛けられていて外の様子は伺い知れないが、この硝子の向こうに巨人が二体捕獲されているらしい。

「あはは、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ!君の事は我々が全力で守るからさ!」

『え…っ』

「リヴァイの命令だよ。建物内からのスケッチを命じたのもそう。大事にされてるね、姫!」

分隊長はそんな事を言いながら高らかに笑っている。リヴァイ兵長の物真似までしながら。

「“あいつに怪我でもさせてみろ…地獄に落としてやるからな、クソメガネ”だってさ!」

思いの外似ていた物真似に噴き出せば、分隊長もまた嬉しそうに笑い声を重ねている。

「…っと、そろそろ時間だ。私はこれから忙しくなるから一緒には居てやれない」

何かあったら直ぐに護衛の兵士に申し出るんだよ。そう言い残して分隊長は部屋を後にした。
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