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[進撃]何度でも[R18]

第11章 夕暮れの強制デート


その言葉に空を仰いでみると確かに星が瞬き始めていた。
遥か彼方に光る星は何を思い、私達を見下ろしているのだろうか。

今のは我ながらに詩的だったな、などと考えながら兵長に声を掛ける。

『そろそろ帰りましょうか。きっとエレンがお風呂を準備して待っ……兵長、何をなさってるんですか』

天から視線を下ろすと林道の端にしゃがみ込んでいる兵長が居た。

何をしてるのかと問えば、これまたとんでもない答えが返って来る。

「……疲れた」

『は?』

「突然脚に限界が来た…おいお前、よ。俺を背負え」

『は……⁉︎』

「聞こえなかったのか。俺を、おぶれと言っている」

一体どうしたと云うのだろうか。

暗い夜の帳が下りた森の中、兵長がご乱心だ。私は呆然と駄々をこねる刈り上げ……否、艶のある漆黒の頭頂部を見下ろす。
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