第10章 閉めたがる団長
『リ…ヴァイ兵長、その…お姿は』
「あ……?」
団長と共に現れた我らが兵長は一般兵と同じくトレーニング着を纏っていた。
いや、正確に言おう。
下半身は膝下丈のハーフパンツ。
極め付けの上半身は素肌に兵団支給のパーカーのみだ。
兵団パーカーはジップアップ式の為、チャックが着いているはずだが…破天荒な兵長様は始終はだけっぱなしである。
まるでジャ○ーズだ。
ふと、キラキラの笑顔でローラースケートをする兵長が浮かんで口元を押さえた。
「てめぇ……何笑ってやがる」
『い、いえ…兵長の素敵なお姿に鼻血を噴きそうになった所存でして』
「嘘 を 付 く な」
『あ、そんなジョ○ョみたいなオーラ出しても駄目ですよ。ちっとも怖くないんですから』
「……エルヴィン、こいつの駆逐許可をくれ。今すぐにだ」
上司相手になめた態度を取る私。
スタンド出しながら詰め寄ってくる兵長。
そんな私達を温かい目で団長が見つめている。