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[進撃]何度でも[R18]

第9章 「来ちゃった」【R18】


『…生意気』

皮肉っぽく言った私は俯き加減に笑う。
すると、それに合わせるようにしてジャンも笑った。

「じゃー…話聞いてもらっても良いですか?」

ジャンは妙に畏まって姿勢を正すと、ぽつりぽつり語り始める。

相変わらず寂しげな瞳。
その中でランプの灯りが揺れていた。

「俺ね…同期に仲良くしてた奴がいたんだけど」

その言葉から始まったジャンの話はこうだ。

訓練兵時代、ジャンにはマルコという友人がいた。

いつも優しい笑顔を絶やさぬマルコはジャンの事を誰よりも深く理解し、当時尖ってばかりだったジャンの心を救ってくれたのだそうだ。

「…でもさ、もういねぇんだ。ちょっと前に死んじまってよ」

『そ…う、だったの……』

「ああ…それで、俺誓ったんだ。あいつの遺灰に」

心からの友を失ったジャンはその遺灰に“今すべき事をする”と誓い、調査兵になった。

しかし元々憲兵を希望していたジャンを襲うストレスは壮絶を極め、日に日に彼の精神を蝕んでいったのだと言う。
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