第9章 「来ちゃった」【R18】
『(はう…!か、可愛い……‼︎)』
って、そうじゃなくて。
私は気を取り直して大きめの手招きをした。
取り敢えず部屋の中に入れてしまえば兵長に見つかる事はない。
「(入ってもいいの…?)」
『(いいよ、いや、良くないけど…!とにかく来て…っ‼︎)』
ジャンが立体機動のトリガーを引いたのを確認した私は急ぎ足でドアに向かう。
もちろん他意は無いが、万が一を考えて部屋に鍵をかけた。
「…ビックリした?」
振り返るとそこには既に窓辺に腰掛けるジャンがいた。
私は半ば強引にその手を引くと辺りを確認して窓を閉める。
『寿命が縮んだ…三年くらい』
「はは、じゃあどうって事ねぇな」
『……アンタねえ』
「怒るなって。冗談だよ」
ジャンはそう言って悪戯な笑みを見せた後、壁際のソファに寝転んだ。