第4章 アレにときめく兵長
「…なんだと」
兵長に命ぜられて窓…正確に言えばレール部分の溝だ、の掃除を開始した私。
その様子を穴が開くほど見つめている小柄な男性がひとり。
言うまでもなく我らがリヴァイ兵長である。
「、貴様…神か?」
『人間です』
「チッ…お前にはユーモアがないのか」
むしろそんな台詞が鬼上司から出た事に驚いていると、小さく咳払いをして兵長は仕切り直した。
「…何だ、その棒は」
兵長が指差すのは私の手中にある一本の棒。
木の枝に布を巻き付けて紐で縛ったお掃除道具だ。
『松○棒です』
「マツ、イ…ボー」
『発音しにくいですか?マ○イスティックでも意味は同じですけど』
私が言うと、明らかに兵長の表情が晴れた。
何がハマったのかは知らないけど非常に感銘を受けている様子だ。