第25章 それでもその日はやって来る
「バカ野郎……そんな悲しそうに笑う奴があるか」
兵長はそう言って重ねた手を強く握り返してくれた。
繋いだ掌から伝わってくる温もりに思わず涙が零れそうになる。
見つめ合う私達を囲むリヴァイ(兵長の優しい台詞に涙腺崩壊中な)班の兵士達。
彼らもまた瞳を潤ませてこの光景を見つめていた。
エレンは既に泣いてるけど。
「お前ら、それでも兵士か……?」
呆れ顔で溜息を吐く兵長に方々から声が返って来る。
これが泣かずにいられますか。
まさに感動のワンシーンですね。
愛って、いいなあ。
「兵長ぉぉ……俺は…俺は、いくら恋人が出来ようと諦めませんからね…‼︎」
どうやら、エレンだけは違う理由で泣いていたらしい。