第3章 リヴァイ(兵長で悶える)班
「兵長ォォォ!好きだあああ‼︎」
私が語り終えるや否や誰よりも早く雄叫びを上げたエレン。
その四肢を兵団の精鋭兵士が必死こいて抑えている。
「一体何をしようとしているのエレン‼︎」
「落ち着けエレン!」
「つーか興奮すると手噛もうとする癖やめろよ!」
「おいガキンチョ!巨人化したら光の速さで兵長喰いに行く気だろ⁉︎ そうなんだろ⁉︎」
彼らを見ていると自然に笑みがこぼれた。
兵長を宿り木とした固い絆。
そこには世界が違おうと変わらぬ人との信頼があったのだ。
「おい…お前ら何を騒いでる」
ギクッ
そんな音が其処彼処から聞こえた。
兵長の声が耳に飛び込んできたからだ。帰還予定時刻はまだまだ先なのに。