第22章 兵長様はご乱心【R18】
ドンッ
「……っ‼︎」
鈍い音を立ててジャンの動きが止まる。
そう広くない兵長の自室。
数歩下がっただけで直ぐに壁際へと追い込まれてしまったのだ。
「俺は……ジャン、お前を男色一本の道に引き摺り落とす」
言いながら兵長はジャンの胸倉を鷲掴みにする。
力任せに引き寄せて額を突き合わせれば、イケメン新兵の顔が一瞬で赤くなった。
「や……っ兵長、近……んっ‼︎」
しどろもどろに言葉を紡ごうとするジャンの唇を兵長のキスが塞ぐ。
目を見開いて凍り付くジャン。あまりの衝撃に思考が停止しているらしい。
「……もう二度と女を愛せない身体にしてやるよ」
お前が自らを捨てたくなるようにな。兵長はそう囁いて小さく笑った。