第3章 リヴァイ(兵長で悶える)班
「なっ…こ、これは…‼︎」
机に並べられた“兵長絵”の数々を見てエレンは声を震わせている。
特にその目を留めていたのは“私服兵長”だ。
「さん…だったっけ、あんた天才か?」
『い、いや…私はそんn』
「俺にもお願いします…!!!」
私の謙遜を食い気味で遮ったエレン。
そんな彼がリクエストしたのは眼鏡を掛けたリヴァイ兵長だった。
『え、もしも兵長が眼鏡男子だったら?』
「そうです…!あの目でレンズ越しに見つめられたいんです…‼︎」
『な…成る程』
鼻息荒く語るエレンは物凄い剣幕だ。
ちょっと怖い。
しかし兵長って本当に愛されてるんだな。上司思いの部下に囲まれて、幸せな人だ。
私はそんな事を考えながら兵長の顔を今一度思い出す。切れ長の三白眼に、薄い唇、漆黒の髪…プラス眼鏡か。
『う〜ん…こんな感じかなあ』