第20章 宣戦布告【R18】
情事が終わるとジャンは普段通りの優しい彼に戻っていた。
ひとつ大きな溜息を吐いて私の胸に顔を埋める。その仕草は相変わらず甘えん坊で可愛らしい。
「……さっきはゴメン」
縋り付くような視線。
私はこれに滅法弱い。
『怒ってない』
セックス中の事に関して言えば本当にそうだ。
しかし、もし仮に心底怒っていたとしてもジャンの幼気な熱視線には勝てないだろう。
彼と出会ったのがホストクラブじゃなくて良かったと心から思う。
「ほんとに怒ってない?」
それでも尚シュンとしている愛しい瞳に、私は返事代わりのキスを落とした。