第3章 リヴァイ(兵長で悶える)班
「うわああああっ!兵ぴょ…ガリッ」
一瞬にして赤面したオルオは絶叫した上に舌を噛んでぶっ倒れた。とても喜んでもらえたようだ。
横から覗いていたペトラさんも血走った目で“愛してるぞ”の兵長を見つめている。
「おっ…おい、俺にも一枚いいか?」
震える手で私の肩を掴んで来たのはグンタさん。短髪に褐色の肌が男らしい男性兵士だ。
『ええ、勿論です』
笑顔で答える私にグンタさんがリクエストしたのは私服姿のリヴァイ兵長だった。
この世界の衣服について疎い私は大体のイメージを教えてもらって筆を走らせる。
『こんな感じでどうでしょう』
出来上がった“私服兵長”は窓辺に腰掛けている構図で描いてみた。差し出した人差し指に蝶が止まっているシーンだ。
「………っく、そ…可愛い!」
それを見たグンタさんは穴という穴から血を噴きそうな勢い、というか鼻血が垂れている。
ペトラさんに至っては過呼吸一歩手前だ。
「俺も!俺にも書いてくれぇ!」
次に名乗りを上げたのはエルドさん。
明るい長髪を結い上げている物腰の柔らかい人だ。今は随分エキサイトしてるけど。
『エルドさんは何兵長がお好みですか?』