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[進撃]何度でも[R18]

第16章 飴と鞭


『なっ…何を仰って』

「お前らを見ていれば分かる」

俺を誰だと思ってるんだ。
兵長はそう言って私を見据えた。

今や私の心臓は早鐘のように脈打っている。自然と息が上がってしまう程だ。

「素直に話せ。罰しはしない」

まるで心の中を見透かされているようだった。

流石は兵士をまとめ上げる上官。下手に隠し立てをしても無駄なことだろう。

私は意を決して口を開いた。

『……はい』

「それは質問に対する答えと捉えて相違ないな」

低いがしかし優しい声音で話す兵長に、コクリと頷いて返事をする。

「分かった」

兵長は一言そう呟いて、再び書類に目を落とした。
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