第14章 オバケなんて嘘さ【R18】
「……っひィ!」
突然、コニーが悲鳴を上げる。
驚いて彼の顔を覗き込むとガラスの女神を見て顔を真っ青にしていた。
「コニー…どうしたの」
怯える戦友を心配する優しげな声。
そんなベルトルトのマントを私もまたグイグイと引っ張りながら言葉を放つ。
『……血の、涙…‼︎』
「え?」
『ステンドグラスが…っ泣いてる…‼︎』
見てはいけないモノを見た。
遊び半分で来た事を後悔した。
言い伝えは都市伝説なんかじゃない、紛れもない実話だったのだ。
ガラスで出来た筈の女神から流れ出た血は祭壇を伝って聖杯に流れ込んでいた。
小さな聖杯はあっという間に血で満たされ溢れかえっている。
「凄い凄い!噂って本当だったんだね!じゃあアレを飲めばいいんだよね?ワインに変わってくれなかったらどうしよう!ドキドキするね‼︎」
『……ベルトルト?』
やけに興奮気味に話す長身の困ったちゃん。ベルトルトもまた変なスイッチがオンになっていた。
普段は穏やかな垂れ目が真っ赤に染まっている。
それは勿論、コニーも同様で。
「うひひひひ!先生のパンツは何色ですか〜?」
甲高い声で意味不明な事を言いながら私のジーンズを脱がしにかかるコニー。
覚醒した彼は、変態パンツフェチ坊主へと変貌を遂げていた。