第12章 師団長とヤキモチ
「そんなに飲んだのか?」
「ううん。
むしろいつもより飲んでない。」
「……。」
急にナイルが黙ったので、
頭を持ち上げてナイルの方をむいた。
「…今日煙草吸う友達いたのか?」
ナイルは私の髪を一束持ち上げ、
その匂いを嗅ぎながら
そう聞いてきた。
「んー?
あぁ…そういえばいたいた。
よくわかったね。」
「お前から匂ったことのない
煙草の匂いがする。」
「まぁ煙草吸う人いたし
飲み会だったし、
そりゃ臭いだろうね。
メイクも匂いも落としたいから
シャワー浴びてくるね。」
リオはあまり気に止めず、
眠くなる前にシャワーを浴びるために
立ち上がった。
「リオ。」
「ん?」
しかし、腕を掴まれ、
浴室へ向かうことを阻止された。