第7章 師団長と我慢
そして、
そこから何をするわけでもなく、
ナイルは私の頭越しに携帯をいじる。
その状態で、
ナイルの腰に手を回して抱きしめてみたり、
顔に手を伸ばしてもみあげを撫でたり、
色んなことをしてみる。
今日は痛いことはしてないよ。
すごくフィットしてるから。
この体勢崩したくないし。
そんなことをしていると、
ナイルがベッドの端に
携帯を置き、
私をぎゅーっと抱きしめてきた。
「今日やたらおとなしいな。」
「そう?暴れてほしい?」
「いや、いい。」
私もナイルに答えるように、
さらに抱きついてみる。
「リオ、こっち向いて。」
「やだー。」
ナイルの意に反して、
更にナイルの胸に顔を埋める。
「キスさせて。」
「させない。」
「いや、無理。」
こんな会話でニヤニヤしてしまう私は危ないのだろうか。
「頼む。」
ナイルが
私に顔を近づけようとしたためか、
少し身体が丸まった。
仕方ないなぁと思い、
軽く顔をあげる。
何だか必死な表情のナイルがいて、
すごくおかしくなった。
笑いを堪えられないまま
ナイルの頬に手を伸ばして
そのまま唇同士が触れるだけのキスをした。