第15章 師団長と腹チラ

「くっそ、
エルヴィンのやつ
また騙しやがった。」


「また何か言われたの？」



この台詞を
何度聞いたことか。

完全に遊ばれている。

まぁ、そのおかげで
私も楽しいからいいんだけどね。



「言わねぇ。」



そんなことを言われたら
聞きたくなるに決まっているのに、
ナイルも学ばないな、と思った。


リオは更に強めに
お腹をつねってみた。



「わかったわかった痛ぇからやめろ！
腹を見せたらリオが
惚れ直してくれるんじゃなぇかって
言われたんだよ！」



少し気まずそうに、
ナイルが目線を逸らしながら

吐き捨てるように言った。


今度ばかりは、
リオも吹き出すのを堪えることは
出来なかった。