第2章 師団長ともみあげ
「だって我慢できなかった!」
「それを理由として認めるわけねぇだろ」
おぉぅ…
ナイルがちゃんと怒った顔してる。
いらっとしてらっしゃる。
「…痛かった?」
身長差故に、
自然と上目づかいになる。
ナイルがこれに弱いのも知っている。
あ、首を傾けるのはわざと。
ほら、いつも目を逸らして逃げるんだ。
そんなところも
あなたの魅力。
「ごめんね?」
ナイルの手が
手首から離れ、
私の両頬を包み込む。
ブニッと押してくるものだから、
自然とタコ口になり
変顔を余儀なくされた。