第2章 師団長ともみあげ
「っっっ………!!!!!!!」
両手でもみあげを横に引っ張った途端、
バァン!!!とペンを机に叩きつけ、
私の手首は力強く掴まれてしまった。
でも、
髭の時より長期戦。
少し掴むところに余裕があったからね。
「ナイル…手首痛い。」
「おいリオ…どういうつもりだ?」
「何が?」
「お前結構な力でやったな?
今回はまじで怒るぞ?」
ナイルは
少し涙目な目で私を睨んだまま、
相変わらず両手を逃がすことなく
私を見下ろしてきた。
口角をあげてはいるものの
ピクピクとひくついている。