第8章 ツンデレ好きなのか……そ、そうか……
ハンスに案内され、城の中に足を踏み入れると、カインは思わず唸り声をあげてしまった。
「す、すっげぇ〜」
王宮のエントランスは、カインが今まで見たことが無い絢爛豪華さで、天井など見えない程高かった。
「カイン、こっちだ」
余りの豪華さに目を奪われていると、ハンスが手招きをして呼んできたので、カインは慌ててハンスの元に駆け寄った。
「ここから寄宿舎までは少し遠い。迷子になるなよ」
ハンスは少し意地の悪い顔でカインに囁いた。
「こ、子供じゃあるまいし、迷子なんかなるかっ!」
カインはハンスに怒鳴ると、フン、と顔を背けた。
しかし……まさか、これかフラグになるなんて……ー