• テキストサイズ

ツンデレに悪いヤツなんかいない(たぶん。)

第7章 ツンデレが好きだってちゃんと言えよ……


頬を高揚させ、目に涙を潤ませて肩で息をするカインを、ハンスはぎゅ…っと抱きしめた。


「すまない……でも今だけは許して欲しい…」


背中越しに聞こえるハンスの低く切ない声が、カインの身体に染み渡る。


カインは何も言うことが出来ず、暫くの間ハンスの腕の中に居た……ー



……………………



ハンスは馬を走らせ、城への道を急いでいた。


カインはまだ先程の余韻が抜けずに、背中に感じるハンスを意識していた。


(……くそっ…なんでこんなに心臓が煩いんだ…静まれ!静まれよ、俺の心臓っ!)


カインが、そう思えば思う程、胸の高鳴りは収まるどころか、後ろのハンスに聞こえてしまうのではないかと思うくらい、煩く鳴っている。
/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp