第7章 ツンデレが好きだってちゃんと言えよ……
カインはいきなり首筋に走った感覚に翻弄されていた。
「っ…ひっ……」
自分の意思とは関係無しに、何故か自分でも聞いたことのない声が漏れる。
「ハ…ハンス……やめっ……」
その制止が更にハンスを煽っている事など、カインにはわかるはずも無い。
ハンスはカインを後ろからおもいきり抱きしめる。
「……っ!痛っ」
不意に首筋にピリっとした痛みを感じ、カインは抱きしめられたまま、慌てて後ろを振り返った。
後ろには鳶色の瞳を潤ませ、熱い視線を向けたハンスが此方を見つめていた……ー