第1章 15歳の誕生日
夏海SIDE
「まずお前の名前とみよじは、野々
瀬 夏海なんかではない。」
「は??」
「お前の本当の名前は、レイラ=フ
ァイレスだ。ちなみに、おれはビル
=ファイレスで、母さんはセトラ=
ファイレスだ。」
「2人とも日本人じゃなかったの?
で、でもその黒髪と黒い瞳に色白っ
て、明らかに日本人じゃん!!」
「これは変装だ。だから、本来のお
前もそんな顔じゃない。」
「…変装した覚えなんかないよ?」
「母さん。」
「そうね。」
「…いきなり以心伝心されても困る
んだけど。」
「「古よりまつわる炎の光よ。今、
この時こそ表わとなれ。」」
そう、2人が言うと赤い光がパァァ
と2人を包み込んだ。
「……う、そ。」