第1章 15歳の誕生日
夏海SIDE
「で、5人以外の兵士が敵だとは知
らずに俺らが夜飯を食べていた時、
いきなり悲劇がやってきた。5人の
兵士はあっという間に殺され、城
は燃え、火と敵の兵士に囲まれた
俺らはもう逃げ場は無かった。俺
らは、死を覚悟した。魔力も全て
出し切ってしまったからな。…で
も、誰も俺らを殺さなかった。い
や、ころせなかったの方が正しい
か?兵士は俺らと一応絆があった
からな。殺すのは、無理だと皆バ
タバタ武器を捨てていった。家族
を奴隷に取られた例の兵士もだっ
た。どれだけ、考えが捻くれても、
俺らとの絆は忘れて無かったんだ
よな。この、事件は表面上終結し
た。気がついた時には例の家族を
奴隷に取られた兵士はもどこにも
いなかった。俺らは、今回の事件
でまだまだ弱い事を痛感した。だ
から、エストヴィアと連盟を結ん
でいた皇帝国にエストヴィアを頼
んで、ここの世界に来た。」