第1章 真夏の大集合-in 赤司の別荘-
翌日。
大きなキャリーを転がし、うだるような暑さの中、アスファルトの坂道を登っていくカラフルな集団がいました。
蝉の声に混じって聞こえてくる声にいつもの覇気は無いです。
「おい赤司…まだかよ…」
「もう少しで着くさ」
「暑いっス~…!」
「この程度でバテていては合宿で死ぬのだよ」
「黒ちんアイス食べたい~…」
「僕は持って…ないです」
「テツ君意識飛びかけてるよ!?、どうしよう!」
「…騒がしいなぁ」
~帝光中バスケ部レギュラー+マネージャー2名で、赤司くんの別荘に泊まりに来てみました~
「あ!赤司っちあの建物っスか!?」
「ああ、着いたようだね」
「長かった~…バス停から歩きとか、赤ちん鬼畜~」
「本当だよ、征くんなら車の1つや2つ用意できるくせに!」
口々にそう文句を言うと、赤司君は微笑を浮かべ、サラリと告げました。
「トレーニングの一環だ」
「あたしマネージャー!!」
「おっと、すまない。はともかく桃井は大変だったね」
「征くんが持ってきた人生ゲームやらチェスセットを持たされたのは誰だと…!」
ぷるぷると怒りに震えているさんの肩に、不意に後ろから体重がかかりました。
「それを丸投げされて結局持ったのは誰だ?あ?」
「あ~大輝くんサンキュー、ご苦労!」
「っち!最後の一番キツい坂道で持ったのは俺っス!」(泣)
「涼太くんもお疲れ様!後でゲームして遊ぼうね!」
「っち~!」
「、何で黄瀬の方が扱い良いんだよ」
「だって、涼太くんの方が可愛いじゃん」
可愛い系男子に目がないさん。犬を連想させるような黄瀬君は、もちろん大好きです。