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妖怪町.手伝い係

第1章 【一大事】妖怪町


「......こんっ♪」
「はあ?」

思わずはあ?と即答言ってしまった。いや、当たり前だ。『全裸の男』がこんっ♪だぞ?そりゃ、はあ?ってなるだろう。

「だから、こんっ♪ってば」
「こ、こん?」

なんか言わなきゃ駄目みたいな雰囲気だったのでいちお、言っとく。

「違う違う、手もやりんさい。」

と『全裸の男』は手をよくやる親指、中指、薬指をつける狐っぽい形にしていた。

「こうか。」

僕も真似してやる。

「ん、それでこんっ♪って言うのじゃ。」
「...こ、こんっ♪」


やってから気づく。なにやってんだろ←
なんで、こんなやつにノせられてんの。

「もう満足したでしょ?服来て帰った帰った。」

としっしっとする。それでも男は全く動く気配がない。
なんなんだろう...。

「なあ、帰んないの?ここ僕んちなんだけど。まさか住むき?」
「そうじゃが?」

あまりにも早い回答が帰ってきた。
いやいや待てよ。なんで僕がコスプレみたいなのをしてる野郎に泊めさせなきゃいけないの?そんなお人好しじゃないからな。

っていうか服着ろよ。←


「そうじゃが?って言われてもなぁ...つか、誰?そんな変な耳とか尻尾つけてさ。」

すると座っていた男が、勢いよく立ち上がり僕のほうヘ来た。

「変なとは何じゃ!変なとは!これは代々受け継がれている狐の象徴ぞ!」

と雄弁に語られた。急なもんでびっくりした。

「狐...?それってコスプレじゃなくて?」
「違うわ!ほら、お主昨日見たろう?狐が車に引かれて死んだ可哀想な狐ちゃんの死体を...。」

と目をうるうるさせながら見つめてきた。案外整った顔をしている。
ってなに考えてるんだろ、僕。
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