第1章 【一大事】妖怪町
どうしよう、今とても大変なことが起きている。だってさ目の前にさ、
『全裸の男』
がいるんですよ。でもここはちゃんと僕の家なわけで、僕の部屋なわけで。
僕は開いた口を開けっ放しのまま、一回ドアを何事もなかったように閉めた。
「誰だよあの人オオオオオ!!!!!」
さあ、待ちに待った新生活★親とも離れ独り暮らしを楽しもうと思う!
っていうのを僕は想像してた。
なのに...新しい働き場所の面接に行って自宅に帰って部屋を開けた途端『全裸の男』がお出迎え★
………
ってあるかアアアアアア!!!僕は思わず持っていた鞄を地面に叩きつけた。
そして恐る恐るもう一回部屋を開けようとドアに近づきドアノブに手をかけるとガチャッと先にドアが開いた。
「あっ......」
上を見上げると先ほどの『全裸の男』が。
でも耳が付いていてふわふわの大きい尻尾もあった。