第3章 【妖怪町】天狗様
そこは東京で言うディズニーランドぐらい広くて。
大きいお城がどーんと立ちはだかっている。この中に天狗様がいるんだ...。
「ほんとにご無礼のないようにのぅ。せっかく認められて来たのに殺されるぞ。」
と朽葉が恐ろしいこと言うからぶるっと震えた。
絶対、礼儀正しくする!
そして門のとこまで行くと門番がいた。
でも、その門番は獣だった。
「何用だ。」
「天狗様からご命令されて人間のものを。」
「ああ、例のか。」
と獣は僕のほうをじろじろと見てくる。僕はその目に耐えきれなくて獣から目を背けた。
獣が喋ってると違和感がある。
「よい、通れ。」
門が開かれついに城が目の前に。
心臓がバクバクしてる。今までにないくらい。
「いいか、リューキ。ワシがそなたの名前を紹介するから、リューキは天狗様の言うことだけに集中しんさい......
って鼻血がでてるぞ!!」
「へ!?あ、ほんとだ!」
気がつかないうちに、ダラダラと出てきていたんだ。僕はまた手で拭った。
「ティッシュは!?」
「あっ、そうだ。持ってきてたんだった...」
と胸ポケットからティッシュを取りだして鼻血を拭く。すぐにティッシュが赤く染まった。そのままポケットに入れるのも嫌だからもう一枚取りだして鼻血で染まったティッシュを包んだ。
朽葉は僕が鼻血を吹き終えるのを確認すると歩きだし、僕もおいてかれないようにと後を続く。
いよいよ、城の門が。ここには門番がおらず、僕たちが来たのを察知したかのように勝手に門が開いた。
そして僕たちは城のなかへ入っていったのである。