第7章 異変
……ブーッ、ブーッ、ブーッ………
まだ目覚まし時計も鳴っていないような早朝。
起きるには早すぎる時間。
「…ん……?」
疲労困憊で眠っていた。
それでもの意識は、ゆっくりとだがはっきりしていった。
「……またか……」
またしても……この音で……。
ギシギシとベッドのスプリングを鳴らしながら、のそりとは立ち上がった。
(だるい……)
デスクトップまでの数歩がしんどいと感じるほどまでに、の心体は疲れ果てていた。
「……」
瞼が重くて今にも倒れて眠ってしまいそうだ。
さっさと電話を終わらせてもう一度眠りにつこう、そう思ったは
「……もしもし……」
何も気にせずそのまま電話を取った。
相手が誰かなんて確認もせず。
「……あ。もしもし?ちゃん?…和成でーっす☆」
「……!!」
の目が大きく見開かれた。
もちろん、眠気なんて一瞬のうちにどこかへ消え去っていった。
「……」
そして今一度、強く携帯を握り直し、
「……何の用ですか?」
語気を強め、そう言い放った。