第4章 【目が潤んだ話】
「……落ち着いた?」
しばらくして、僕が落ち着くのを待ってから神薗さんは穏やかに声を掛けてくれた。
「…ごめんね」
何度、彼女に謝っただろう。でも神薗さんは嫌な顔一つせずに微笑んで──
「──一緒に寝る?」
少しおどけて言って見せた。
僕は反射的に答える。
「一緒に、寝たい」
神薗さんのベッドに恐る恐る上がり込み、枕を渡され横になる。神薗さんは明かりを消すと、「もっと詰めて」と良いながら布団に潜り込んだ。
「明日は学校休みだけど、修哉君はどうする?」
息の掛かる距離に、彼女の顔がある。僕は今更ながらに、異性と同じベッドで寝るという現実に全身が硬直して恥ずかしさがこみ上げてきた。
「と、特に予定もないけど」
緊張でどもる情けない僕。