第3章 孤独を埋めるもの
エルヴィンが部屋を出て行くと、リアは仕事を渡されなかったことを疑問に思いつつ窓の外を眺めていた。
若い新兵達が走っていたり、地獄を経験した者達は生き残るための力をつけている。
自分も同じように人類の役に、誰かの役にたちたいと思い手に力が入るが、こんな足の自分が悪いのだとと嘲笑う。
ふと、兵士達の中にとても綺麗に舞う人影を見つけた。
離れているため顔は見えないが、目で追っているとリヴァイだと気づいた。
部屋に来て話している時とは違う雰囲気を醸し出すその姿に自然と顔が赤くなる。
…前にもこんな気持ちになった気がする。
俯いて少し考える。
しかしいつ誰に対してかはさっぱりわからず、気のせいという結論にいたり顔を上げて再び窓の外へと目をやる。
「あ…ハンジさん。」
リヴァイがハンジと話しているのを見つけ思わず声が出る。
ハンジとはリアが団長補佐を始めた頃に出会い話し相手として仲良くしていたが、そんな彼女でさえリヴァイと話しているのを見ると胸が痛む。
…わからない。
自分にとってリヴァイさんは何なのか。
胸の中がモヤモヤする。