第1章 足の不自由な2人
調査帰還から3日後。
リヴァイはエルヴィンから部屋で待つように言われ、ベッドに腰掛け報告書をまとめていた。
不意に聞こえて来た軽快なノックの音。
直後に「私だ。」とエルヴィンの声がしたため、リヴァイは立ち上がって扉を開けた。
扉を開けるとリヴァイは目を丸くし、口を開けたまま固まっていた。少し見上げると微笑んでいるエルヴィンの顔。エルヴィンが大切そうに抱きかかえているのは…女だった。
リヴァイは誰だとでも言いたそうにエルヴィンを見つめるが、エルヴィンの笑みが消えないため渋々2人を部屋に入れた。
リヴァイが溜息をつきベッドに座ると、エルヴィンは女をベッドの上にゆっくりと座らせていく。
リヴァイの不機嫌そうな表情に女は
……なぜか微笑む。
エルヴィンが椅子に座ったところで、リヴァイが一言。
「てめえ誰だ。」