第2章 運命は残酷で
リヴァイはリアを抱えたまま樹の側へ近づいていく。
樹の根元までくるとリヴァイはリアを降ろし、自分も座りこんだ。
リアはそっと上を見上げる。
「大きい…。」
リヴァイはリアの横顔を一度見つめると、同じように上を見上げた。
「気に入ったならまた来年連れて来てやる。」
リヴァイは上を見上げたままリアの手を握る。
「……リヴァイさん肩車してください!」
「あ?なんでだよ。」
手を握ったことを気にも止められなかったことへの羞恥心と、自分が作った良い感じの雰囲気を壊されたことに少しの苛立ちを感じ声が強くなる。
「いいからいいから!あ、リヴァイさんじゃあ身長あんまり変わりませんかね?」
「てめえ…覚えとけよ。」
リヴァイは渋々立ち上がりリアを肩車する。
するとリアは自分の帽子についていたピンク色のリボンを小さな枝にくくりつける。
「リヴァイさん。私今日を忘れません。だからリヴァイさんも巨人のお尻から出てきてでも死なないでくださいね。」
「あ?汚ねぇな。…俺が死ぬわけねぇだろ。」
「じゃあ約束ですよ。来年このリボンを取りにきましょう、一緒に。」
リヴァイはリアをゆっくり降ろしていくと、リアを抱きしめた。
「約束してやる。俺は死なねぇ。」