第1章 花
「じゃあ、行こうか。ちょっと待っててね。」
そう言うと橘さんは何処かに行ってしまった。
…てゆーか!思わず頷いちゃったけど、どうしよう⁉︎
水泳だって!水着姿もかっこいいんだろうなとか思わなくも無かったけど!私も泳ぐとかだったら…どうしよう…!!
「準備出来たよーってあれ?百合ちゃんどうしたの?」
「なっなななななんでもないですよっ…?!」
「そ、そう…?なら良いけど…」
びっっくりしたぁ…。
私は胸を押さえて座り込んだ。
「ほら行こう?」
そんな私に優しく、はじめて会った日のように橘さんが手を差し伸べる。
私はそっとその手をとった。