第2章 鎧の魔道師
「いてぇだろボケ!」
「うっせぇ!よくも置いていきやがったな!!」
「すまない。だが怪我はないようだな。何よりだった。」
エルザはナツを抱き寄せるけど、ナツはただ鎧に頭をぶつけただけのようなものだ。
「硬ぇ!ったくよ~、無事なもんか。汽車で変な奴に絡まれたんだ。」
「変な奴?」
「森でハッピー喰おうとした奴らをさらった野郎だ。アイゼンバルトとかって…」
「バカ者――!!」
瞬間エルザの手がナツを思いっきり張り倒し、ナツの頭の上には疑問符が目に見える。
「アイゼンバルトは私達が追っているものだ!何故みすみす見逃した!」
「そんな話初めて聞いたぞ。」
「さっき説明したろ!人の話はちゃんと聞け!」
「それって、あんたが気絶させたからじゃ…いろんな意味で凄い人。」
「だろ。」
「ね。」
「それがエルザです。」「それがエルザじゃ。」