第2章 鎧の魔道師
「ところで、エルザさんはどんな魔法を使うんですか?」
ルーシィがサンドイッチを買ってきてくれて、エミアに一個渡し、自分も一つ口にくわえた。
食べてる時は嫌なこと忘れたいよね。
エルザはさんと敬語が気に入らないようですぐに訂正した。
「エルザでいい。」
「エルザの魔法は綺麗だよ。血がいっぱい出るんだ!相手の。」
「それ綺麗なの…?」
「わたしはグレイとヴィナの魔法の方が綺麗だと思うぞ。」
ケーキにフォークを突き刺し、エルザは小さく笑った。
「そうか?」
とは言いながらも、グレイは氷でフェアリーテイルの紋章を作る。
「氷の魔法さ。」
「あぁ、あんたたちそれで仲が悪いの?ナツが炎、グレイが氷を使うから!」
「そうだったのか?」
「どうでもいいだろ。」
「その氷食べてもいいの?」
「いい訳ねぇだろ。これでも食っとけ!」
投げつけられた氷の塊を受け止め、私はそれを食べ始める。
グレイの氷は美味しいと思う。その様子にルーシィの目と口はぽかんとあいている。
「こ、氷食べちゃうの?どっかで見たことあるような…」
「あい。」
「ヴィナは滅竜魔導師。ドラゴンスレイヤーじゃ。」
「詳しくは、水と氷です。」
「ナツ以外にもいるんだ!だからあんた達の喧嘩を仲裁するのがヴィナなのね。炎と氷と水だから。」
「そうなのかのう。」
「そうなんじゃない?」