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SAOGs

第4章 第1層~第10層 その3 "再起"


二連続の熱波の前におかわりとして現れたムゥの群れが消えていく
私達にとって幸いと言えば幸いかもしれない
あの両手剣男にはどちらでも構わないらしいが

大きな跳躍をした彼は熱波が私達を襲う間にボスの頭を越えていた
彼の両手剣に光が纏われる、武器スキルだ
しかも明らかにボスの弱点を狙う―この行動から導き出される意味は…

「トドメだ」

ボスを倒す、という宣言
急速に後ろ足に落下、上から光を纏った両手剣がボスの後ろ足を縦一直線に斬ったのが分かった

直後、ボスが大きく呻き声を上げ、そのまま結晶となって砕け散った



風景が変わり元の迷宮区の意匠に戻る
ここに第二層はクリアされたのである
第一層の時と違い死亡者は出なかったが、結局クリアに大きく貢献したのがあの両手剣男―つまり、テスターである
テスターに対して批判的であったセガールやその支持者からしてみれば、素直に喜べない勝利ではあるが…

対して両手剣男はボスという大きな相手を倒したにも関わらず、また一人無言で歩き出した
自分は勝手にするから、第三層を解放するのは任せたという意味合いがありそうな気がするが、今の私にとってはそれ以上に現状でのテスター以外の戦力が、これから先追い付くかどうかが不安に感じられて仕方がなかった
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