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SAOGs

第33章 第61層~第70層 その1 "誇りと驕り"


再びツクモがトーマへ駆け寄る
それもブースト付き――正面から来るならば、トーマも正面から受ける覚悟は出来ている

「オルァ‼」

ぶつかり合う刀とトンファー
瞬間、ツクモの懐から別の光が差した

脇差――至近距離からトーマの腹部へ向けられる刃
通常ならば非常時に使う筈の予備品を積極的に用いてまでの殺意

だがトーマには通用しなかった
左足を軸に半時計回りに回転しながら跳躍――脇差を回避
そのまま両足でツクモの首を挟んだ

「そらよっ‼」

歪な体勢から腰を捻り、ツクモの頭を地面へ叩き付ける

「んな見え見えの小細工が効くかよ。遊ぶんだったら……こうだろォ‼」

ツクモの頭部目掛けて繰り出された一撃は、すんでの所で回避され地面を抉った
だがそれでトーマが止まる訳はない
ツクモへ追撃の拳を打ち込み、撃ち込む

「どうしたそんなモンかぁ‼ 前菜程度と思ったのは俺の勘違いか‼」

次第に勢いを増すトーマの連撃にツクモは防戦一方となる
自身の――刀の間合いに持ち込めない

「そうじゃねぇってのを、見せてみろ‼ お得意の、誇りとやらでなぁ‼」

再び撃ち込まれる強力な一撃もツクモは刀の腹で防いだ
しかし、それは押し込まれるだけの鍔迫り合いを生んだだけだった

「ぐっ、おおぉぉぉぉ‼」

このままの訳はないと――ツクモも押し返す

「そうそう、そういう感じだよ‼」

だがトーマはいとも簡単に撃ち破った
腹部へ撃ち込まれた膝蹴りでツクモの体勢が崩れる
その瞬間をトーマは見逃さなかった
ブースト無しで撃ち込める最大限をツクモの顔面へ放った
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