• テキストサイズ

SAOGs

第31章 第51層~第60層 その3 "白い悪魔"


「ったく、尋問なら尋問で聞き方があるだろうし、そもそも相手の状態をよく見て話を聞けってんだ」

諫めるような言のジンは少女の背中側でしゃがんだ

「お前、何しやがる!?」

「いや、五月蠅い奴等が迷惑をかけたなと思ってな。謝罪も兼ねてちゃんと話を聞けるようにしてやる」

静かに返答しながらジンは少女の縛りをほどいていく

「名前は?」

「……メティス」

「そうか、俺はジン。緑茶で構わないな」

縛りをほどき終えたジンはそう言ってキッチンスペースに向かおうとしていた

「ちょ、ちょっと――」

「話は俺が聞いておいてやるから、お前らは適当に情報集めてこい」

まるでそれ以上は聞かないと言う雰囲気に抗えず、仕方なく外に出る事にした

とは言うものの、私は何となくあのメティスという少女の事情が察せていた
私を襲撃した際に口走っていた言葉――"姉さんの仇"、そして"白い奴"
大方、一緒にプレイしていた彼女の姉がPKを行う人物に殺された
そして殺した奴の特徴が白だった
そういう事なのだろう

「だったらその"白い奴"が何なのかを調べなきゃあな」

「………何でいる訳?」

まるで当然の如くいるトーマに文句を言っておく
言った所で無駄に近いのは目に見えているが

「お前と騎士団以外で且つ白くて大暴れしてる奴なんざ、面白そうと思ってな」

「あっそ」

コイツの原理はいつも変わらない
面白いか否か――いつも通りだが傍迷惑極まりない

「で、当てはあるのか?」

「虱潰し、もしくはネリーに聞いてみる」

「だったらその前に俺の伝手を当たるのはどうだ?」

「……は?」

唐突に成された提案に私は疑問の声を上げるしかなかった
/ 739ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp